1000人当たりのいじめ認知件数が都道府県によって最大で30倍の開きがあることがわかった(本紙423号)。調査結果を受けて現役の教員はどう感じたのだろうか。小学校教員・柿崎奈津子さん(仮名)にうかがった。
――いじめの認知件数は都道府県によってずいぶん差がありますね。
そもそもアンケートの内容自体が、都道府県どころか、学校によってもずいぶんちがいます。また聞き方として、「これまでに、いじめを受けたことがありますか」と聞く場合もありますが、「今の学年になって」や「今学期中に」など、期間を区切るものもあります。そのなかで、私の経験では、小学1年生~2年生にアンケートをとった場合、「いじめを受けた」と答える子どもは4割ほどです。5、6年生だと1割~2割ほどでしょうか。
小学校低学年だと、「ケンカ」と「いじめ」の区別がついていない場合があります。悪口を言いあったなど、教師としては「ケンカ」と判断するものでも「いじめられた」と答えることもあります。そのぶん、数が多いんですね。
――生徒が「いじめをうけた」と書いた件数はそのまま教育委員会に報告しているんですか?
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