東日本大震災から3カ月。被災地における不登校の子どもたちのようすはどうなっているのか。震災後、いち早く支援活動を始めた、福島県のフリースクール「寺子屋方丈舎」代表・江川和弥さんに、執筆していただいた。
楽しく迷い上手に
3・11からはやいもので3カ月がすぎた。一時期は体育館に避難者がひしめき、ガソリンや食料品が不足していた。今は避難者も2次避難所のホテル旅館などへ落ちつき、まもなく仮設住宅への入居もはじまろうとしてる。福島県では、原発事故後の放射能被害があまりに静かに、混乱した情報のなかで、行政が「警戒」を発することもなくすすんでいることに、個人的にはいらだちを感じている。
不登校の子どもはこの状況をどのように受けとめているのだろう? じつは方丈舎へ通う子どもを見ていると非常に楽しそうである。震災後、多くのボランティアが(常時15名程度)被災した子どもの支援活動に来るようになり、彼らは大きな刺激を受けている。またボランティアに来る社会人の多くが、写真家やフリーター、職業を一時辞めた人であることもかなり刺激的な要素である。
つまり、「ちゃんとしている人」よりも、「一見ちゃんとしない人」のほうがボランティア活動をしている。自分の思いを自己満足かもしれないが被災者の思いに重ねようと努力している。
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