人間は商品ではありません。人間が商品として売買されるならば、奴隷です。
しかし、人間が賃労働によってしか生きられないことは、人間を奴隷の立場に貶めているのではないでしょうか。生きるためには、自分の労働力を商品にして売るしかないのです。それは賃金奴隷と呼んだらいい立場です。
「私は商品ではない。売り買いされる存在ではない」
それは、現代に生きるわれわれの、深い叫びではないでしょうか。われわれは教育を受けて自分によいレッテルを貼り、会社に自分を買ってもらいます。しかし、学校にも会社にも、「私は商品ではない」という深い叫びが渦巻いているように思います。
もちろんわれわれは、古代の奴隷とはちがいます。どんな職業でも辞めることができますし、住居を変えることもできます。他人が私を売買することはありません。しかし、私は自分で自分を売るしかないのです。目に見える鎖が目に見えない鎖に置き換わりました。
ベーシック・インカムで賃金奴隷からの解放を
商品としてつくられたものだけが売買されるべきです。人間は、商品としてつくられたのではありません。
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