連載「ひきこもりの生涯設計」
今号と次号で本連載は終了です。「コツと心構え」を中心に、もう一度、おさらいをしながらお話していきます。ひきこもりからの生涯設計を立てるうえで大事なコツは3点です。
◎親が一人で抱え込まない
◎家計の見通しは大まかに
◎前提は「働けない」こと
①「親が一人で抱え込まない」というのは生涯設計にかかわらず、よく聞く話です。しかし、経済的なことになると他人に相談を持ちかけるのは気が引けます。ところが一人だけで抱え込むと、事実上フォローが不可能になったり、親自身の健康にリスクを抱えてしまったりするケースもありました。夫婦、兄弟、親の会などで知り合った友人など、心が許せる相手ならばどなたでもけっこうです。親の会に行くだけでもけっこうです。ぜひ複数人で考えてみることをおススメします。
②「家計の見通しは大まかに」、こちらも原則です。細かく取り組んでしまうと見通しが立つ前に力尽きます。「完璧」よりも「完成」が大事、すこし肩の力を抜いて取り組んでもらえればと思います。
③「前提は(子どもが)働けないこと」、引っかかる方が多い「コツ」だと思います。しかし、いったん、子ども自身が働けないことを前提としてみると、やるべきことは明確になります。覚悟も決まっていきます。思い切ってこの前提をもとに考えてみることも必要なことだと考えています。
以上3点が相談を受けてきて実感しているコツです。ただし、さらに欲を言えばもう3点だけ大事なポイントもあるので追記したいと思います。
告知、協力体制 親にできることは
1点目は「早めの告知」です。
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