なぜ居場所発の自立援助ホームが必要なのか――。この問いへの答えは、私たちの21年の活動の自然な流れです、というほかありません。家庭で十分支えてもらうことが難しい状況にある子どもが不登校をきっかけに「越谷らるご」の活動(おもにフリースクールりんごの木)に参加するケースが増えてきたことが発端です。越谷らるごは「フリースクールりんごの木」や生きづらさを抱えた20歳以上の人の居場所「ほっとりんご」の運営、相談活動などを行なっているNPOです。
最初は「今夜帰るところがないという子どもが安心して眠れる場所があったらいいね」と、ささやかな子どものシェルターのようなものを考えました。財源がないので、助成団体などに問い合わせましたが、「継続できるかどうかわからない施設への支援は難しい」と否定的な返事ばかり。何か方法がないものかと、「子どもセンターパオ」の多田元さんに相談したところ、「それだったら自立援助ホームがいいよ。国と自治体から半分ずつお金が出るから」とアドバイスをいただき、「それだ!」と、単純に思いこんでしまいました。また、その思いに応えてくれる仲間もいて、「これはできそうだ、やってみよう!」と考えたのです。そこで、一昨年8月に「生活支援型施設開設検討委員会」を立ち上げ、今年度は「検討委員会」を「準備委員会」へとステップアップしました。社会問題評論家・芹沢俊介さんも応援してくださるということで、委員会のスーパーバイザーをお願いしています。
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