2011年の不登校に関する文科省の取り組みのなかでも特筆すべきは、「不登校追跡調査」であろう。
7月、省内に「不登校生徒に関する追跡調査研究会」を設置。森田洋司氏(大阪市立大)を座長に、どのような調査を行なうか研究会が持たれ、取り組まれた。
目的は主として、不登校の子どもの進路状況を調べようとするもので、同じ調査は1998年にも行なわれたので、13年ぶりということになる。98年の調査も森田洋司氏が、旧文部省から委託されて調査を行なった。
比較にも便利なように、大まかに内容は前回を踏襲し、方法も前回と同様、アンケートと電話インタビューで行なうことになった。質問項目は大別すると、以下の3点だった。
①不登校当時の状況
②中学校卒業時の状況
③現在の状況
「不登校その後」を調べる目的から、2011年時点で成人していた者が対象になる。つまり、2006年時点で中学3年生だった子どもたちだ。本調査にかかる予算額は1200万円だった。
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