「訪問と居場所 漂流教室」(札幌市)で不登校の子らの支援を初めて14年。相馬契太さんが現場で考えてきたことを紹介してもらう連載です。ただし、あまり肩肘を張らず、「一杯、飲みながら」と、ゆる~く議論できる場にしたいと思っています。

連載「酒場の支援論」


 冷奴をつまみに飲んでいる。酒の肴は冷奴が一番好きかもしれない。たいてい、どこでも頼んでいる。水をよく切って、薬味はたくさん乗っているのがいい。
 
 酔った頭で考える。『眠り姫』の話は本当かもしれない。たとえば、新しくフリースクールに来た子がいたとする。3カ月が経ち、半年が経って、しだいに調子が上がってくる。笑顔が増え、饒舌になり、あれをしたい、これもやりたいと要求が出る。そうやって本人もまわりも手応えを感じはじめたところで、突然ふり出しに戻る。かたくなな、または捨て鉢な態度で、これまで積み上げたものを進んで壊す。傍からはまるで変化を拒んでいるかのように見える。それを何度もくり返す。


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