2016年5月29日、千葉県浦安市で行なわれた講演会「不登校・ひきこもり~親が越える5つの関門」(主催・親の会「Baobab」)の抄録を掲載する。講師を務めた野村俊幸さんは、不登校の子を持つ父としての経験を語るとともに、自身の経験を社会福祉の視点から読み解いた。


 本日は、不登校した2人の娘の父、そしてソーシャルワーカーという2つの視点から、「不登校・ひきこもりの親が越える5つの関門」というテーマに沿ってお話します。
 
 現在、42歳になる長女が学校に行かなくなったのは、中学2年生でした。登校時間になると玄関でかたまって動けなくなってしまう。それでも何とか動こうとしては吐き気をもよおし、トイレに駆け込むこともありました。
 
 体調が悪いわけですから、とりあえず休ませ、病院にも連れて行きました。でも、どこも悪いところは見つからないわけです。しかも、昼にはケロッと元気になっているわけですから、「学校に行ってしまえばなんとかなる」と思い、必死になって連れて行きました。担任の先生も毎日のように励ましてくれました。でも、こちらが必死になればなるほど、状況はどんどん悪くなっていったんですね。中学3年生に上がると、完全に学校に行けなくなりました。それどころか、昼夜逆転するし、部屋は荒れ放題。しまいには家からほとんど出られなくなりました。

長女のために よかれと思って


 そうしたなか、私は決定的なまちがいをしてしまいます。


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