不登校新聞

312号(2011.4.15)

ベーシックインカム第12回「ベーシック・インカム、特区制度の活用を視野に」

2021年08月17日 18:25 by kito-shin
2021年08月17日 18:25 by kito-shin

連載「ベーシックインカム」第12回

 日本でベーシック・インカムが実現するとしたら、どのような筋道があるのでしょうか。それには2つの道が考えられます。ゆっくりした道と、緊急事態によってできる道です。

 ゆっくりした道というのは、ベーシック・インカムに似た制度ができて、それが発展していくことです。

 アメリカでニクソン政権の時代に「負の所得税」というものが構想されて、実現に近いところまで行きました。「負の所得税」、つまりマイナスの税金です。

 どういうことかというと、所得の低い人には税金を取るのではなく、あげてしまおう、ということなのです。すごいですね。アメリカという独立心と競争を重んじる国に、このような案があったことは驚きです。やはり、アメリカでも貧富の差の問題は重大でした。でもこの案は、ニクソン大統領がウォーターゲート事件で失脚して実現しませんでした。

 「還付金付き消費税」という案もあります。これは、たとえば消費税を20%にして、その一方で、全員一律に40万円を渡すのです。そうしますと年収200万円の人は、払う消費税ともらうお金がチャラになりますし、200万円以下だともらうほうが多くなります。

この続きは1ヶ月無料のお試し購読すると
読むことができます。

関連記事

第18回 寝屋川教師刺殺事件【下】

232号(2007.12.15)

最終回 家庭内暴力とは何か【下】

232号(2007.12.15)

第232回 不登校と医療

232号(2007.12.15)

読者コメント

コメントはまだありません。記者に感想や質問を送ってみましょう。

バックナンバー(もっと見る)

625号 2024/5/1

「つらいときは1日ずつ生きればいい」。実業家としてマネジメントやコンサルタント…

624号 2024/4/15

タレント・インフルエンサーとしてメディアやSNSを通して、多くの若者たちの悩み…

623号 2024/4/1

就活の失敗を機に、22歳から3年間ひきこもったという岡本圭太さん。ひきこもりか…