2000年の初め、本紙に「元祖ひきこもりは天照大神である」というコラムを書かせていただきました。
それから十数年、ひきこもる青年たちは現在、内閣府の推計で70万人を超えるとも言われていますが定かではなく、300万人にのぼると推計している団体もあります。
私は"ひきこもり”の理解について、彼らの心性に目を向けることが大切であると言ってきました。
彼らは対学校、あるいは対社会的関係性のなかで心を傷つけられているにもかかわらず、その原因は「彼らの脆弱性にある」などと二重の傷を負わされています。そのように社会から分断された彼らは、自らを"この社会では生きる資格のない人間”として捉え、その存在感の希薄さのなかで"こもる”という行動をとっています。私は、傷ついた心の快復にかかわる核心は、この否定的自己像の払拭にあると考えてやってきました。
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