2011年11月、ついに不登校の子どもによる不登校についての映画が完成した。「不登校なう」である。
 
 子どもたちが不登校について手記を書き、本になったことはあった。不登校が劇になり上演されたこともあった。不登校をテーマに大人が映画をつくったのも何本かあった。
 
 しかし、子ども自身の手で、自分たちの体験をもとに多くの人の鑑賞に耐える劇映画をつくったのは初ではないだろうか。
 
 私は「できたので観ますか」と言われ、「ウン、観せて、観せて」と言って王子シューレの3階の映画編集に使っているパソコンをのぞいた。
 
 手前みそかもしれないが、正直言って、引きこまれて見、いや、よくここまでのものをつくったなと感動した。子ども制作実行委員会には、ときおり、私も顔を出して、進捗状況を見ていたが、クオリティも高く、一般の方々にも訴える力のある映画と感じた。
 
 とりかかってから1年2カ月かかっていた。子どもたちが映画づくりをやるきっかけになったのは、東京シューレの25周年の記念に映画づくりの希望が出、寄付をお願いしていたところ、ある企業からまとまった応援があり、それで機材を買い揃えることができたからだった。


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