ひきこもりの本といえば、経験者による自伝か、専門家による解説書か、関係者による支援論と、相場はたいてい決まっています。
 
 その逆をついたのが本書です。ひきこもり経験を持つ著者の杉本賢治さんが精神科医、大学教授、若者サポートステーション代表など、10人の専門家・支援者にインタビューをしていくのです。
 
 支援者がひきこもり当事者の話を聞くのではなく、ひきこもり当事者が支援者の支援論を掘り下げていく。ほかにはない本書の大きな特徴であり、本書が持つ"旨み”の一つと言えます。
 
 「自立」「仲間」「対人恐怖」「発達障害」など、いくつものキーワードが出てきます。それを軸に、ひきこもりに長く携わってきた10人の支援者の思いや具体的な関わり方などが一冊で読めるというのは、たんに興味深いだけでなく、シンプルにお得であるとも思いました。
 
 本書で紹介されていたなかには、今日からすぐに使えるアプローチもありました。


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