不登校新聞

307号(2011.2.1)

ベーシック・インカム第7回「税は社会を維持する原価、消費税50%案にも説得力」

2021年08月17日 18:16 by kito-shin
2021年08月17日 18:16 by kito-shin

連載「ベーシックインカム」第7回

 ベーシック・インカムの財源を消費税でまかなう案も出ています。消費税率は50%です。ただし、所得税と法人税は廃止します。「ええっ」というような案ですね。でも、なかなか説得力があります。

 月8万円のベーシック・インカムの場合、年支出500万円、3人家族の家庭は250万円の税を払い、288万円のベーシック・インカムを受け取ります。差し引き38万円のプラスです。しかも所得税はゼロです。

 消費税というと、われわれは、「所得税と法人税はお金のあるところからしかとらない。しかし消費税は貧乏人からも一律に取る。だから消費税はよくない」と発想します。しかし、この考えは表面的です。

 現在の所得税と法人税も、われわれがモノを買うときに価格に含まれているのです。所得税は給料の一部ですから企業の売上げのなかから払われますよね。法 人税も当然企業の売上げから払われます。現在でも、われわれが買い物をすると平均22%の税を取られています。税だけでなく、社会保険負担も17%含まれ ています。合計約40%の社会負担がモノの価格に含まれているのです。

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