「ベーシック・インカム、たいへんけっこうです。でもそんな財源あるんですか?」これは誰でも考えますね。当然です。もし、毎月8万円のベーシック・インカムが実現したら、一人あたり年に96万円、日本全体で年に115兆円かかります。これがベラボーな数字なのです。2010年度の国家予算は89兆円でした。国家税収にいたっては、37兆円でした。
「実現不可能。ハイ、おしまい」となってしまいそうですね。でも、そこで留まらないで深く検討を重ねる人たちがいたので、ベーシック・インカムが現実的な話になってきたのです。ベーシック・インカムの財源としていくつかの案が出ていますが、そのうちで一番わかりやすいのは所得税案です。けっして所得税案がベストだということではありません。しかし、所得税案がいちばんわかりやすいです。
かんたんに言うと、「所得税率45%」でベーシック・インカムをまかなうことができます。厚生労働省によると、1世帯の平均所得は約550万円。所得税 額は67万円(国税庁試算の目安額)。ところが所得税率45%になりますと税額247万円です。所得の半分近くも税金を払います。
しかし、考えてみてください。ベーシック・インカムならば、一人100万円の収入増なので、差し引きすると、どうなるかです。
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