2010年を特徴づけた一つは、夏の猛暑であろう。気象庁によれば、6~8月の日本の平均気温は、統計開始から113年間でもっとも高かったそうで、熱中症で死亡する人も昨年を大きく上まわった。地球環境の問題は待ったなし、と感じた2010年、子どもの数は29年連続の減少で過去最低。大卒就職率は60・8%に悪化。雇用情勢の厳しさは全体におよび、とりわけ20代~30代につらい状況が続いた年となった。
期待された民主党は揺れ続け、支持率も低下。内政・外交問題とも波乱含みのまま年越しとなったが、子どもをめぐる政策では、子ども手当と高校授業料の無償化が実現した。しかし、不登校政策はいまだ手つかずである。格差社会下の2010年の1年をふり返る。(奥地圭子)
『年表』2010年をふりかえる
623号 2024/4/1
就活の失敗を機に、22歳から3年間ひきこもったという岡本圭太さん。ひきこもりか…
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