一条一条時間をかけて
子どもたちによる「子どもの権利条約」の学習は毎週1回、東京シューレのプログラムのなかで時間を取ることになり、興味のある子たちが集まっては、一条一条、読んで、ディスカッションをするかたちで進んでいた。なかにはエレベーターのなかで誘われて毎回参加するようになった子もいる。筆者もたまにのぞいてみると、じつにていねいに読み、解釈をぶつけ合い、よくわからないところは英語の原文まで見て、辞書をひきながらやっていたので、その学び方に驚いたことがある。そのとき、自分が経験した不登校に絡むさまざまなことを出し合っては考えることになったのも、のちに自分たちで権利宣言を考える土台になったと言える。学校の時間割だとこうはいかない。フリースクールならではの時間だった。
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