不登校新聞

303号(2010.12.1)

ベーシック・インカム 第4回

2021年08月17日 18:11 by kito-shin
2021年08月17日 18:11 by kito-shin

連載「ベーシックインカム」第4回

 知人に就労支援の相談をしている人がいます。相談に来る人のなかには「これは生活保護を受けたほうがいい」という人もいるそうです。しかし、生活保護はやはり先入観があって、「そこまで身を落とすわけにいかない」と、なかなか受けようとしないケースがあるのだそうです。

 そういうとき、こう説得するのだそうです。

 あなたが生活保護をもらって暮らせば、そのお金がスーパーの店員の給料になる、工場で働く人の給料になる、野菜や果物をつくる農家の収入になる、それでみんなが潤うのです。

 いま、景気が悪いのは、みんながお金を使おうとしないで貯め込むからです。あなたが生活するためにお金を使うこと自体が、立派な仕事なのです。
 相手の人は、キツネにつままれたような顔になりますが、「それもそうか」と納得するそうです。

 ところがじつは、これがベーシック・インカムの経済的効果のもっともわかりやすい説明なのです。

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