2018年5月27日、東京都大田区にて、『不登校新聞』創刊20年記念集会を開催した。今号では、記念集会のプログラムのなかから、本紙両代表理事による講演会の抄録をそれぞれ掲載する。
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本日は「新聞20年―不登校のこれまでとこれから」というテーマに沿って、お話したいと思います。
『不登校新聞』を創刊した1998年当時、不登校は「問題行動」として扱われていました。学校へ行けない子どもを問題視し、なんとしてでも学校に戻そうとする。言うなれば、「学校復帰一辺倒」の不登校対応が当り前のように行なわれていたのです。
あれから20年がすぎ、現在はどうか。「不登校は問題行動ではない」と、文科省がはっきりと明言し、全国に文書で通知しています。また、日々の授業の進め方などの指針となる学習指導要領の総則にも「不登校は問題行動ではない」と、しっかり書かれていますので、学校の先生はみなご存知のはずです。
さらに、「不登校生徒が悪いという根強い偏見を払拭し、学校・家庭・社会が不登校生徒に寄り添い共感的理解と受容の姿勢をもつことが、生徒の自己肯定感を高めるためにも重要」だと明記されています。不登校の歴史という観点から考えると、こうした国の認識転換は非常に大きいものであると言えます。
苦しみの歴史
日本において、不登校の統計調査が始まったのは、1966年からです。不登校の数は1975年ごろから右肩上がりに増え始め、現在は13万人を超えています。高い横ばい状態が続いていると言えますが、少子化が進んでいることを考慮すると、不登校の割合は増加傾向にあるというのが実状です。
読者コメント
匿名
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