不登校新聞

508号 2019/6/15

不登校・ひきこもりが働くために必要な前提は、ただひとつ

2023年02月24日 12:33 by kito-shin
2023年02月24日 12:33 by kito-shin


人事採用の担当経験がある岡田早苗さん

 2019年5月19日(日)、東京都文京区にて、『不登校新聞』子ども若者編集部主催のイベント「不登校だけど働けますか? 人事採用担当者に聞く、不登校からの就職」を開催した。採用担当経験者である田中慶一さん(仮名)、岡田早苗さんのお2人をゲストに迎え、不登校と就労についてお話をうかがった。

* * *

(田中)初めまして。田中と申します。某企業で人事部長をしていた経験があります。

 僕はこれまで、おそらく数千人の面接をしているので、採用側の事情や仕組みなど、お話できればと思います。また、僕自身もひきこもりの経験がある子どもの親でもあります。よろしくお願いいたします。

(岡田)こんにちは。岡田です。私は、数年前に30人~40人くらいの会社の中途採用と新卒採用の担当をしておりました。よろしくお願いします。

――お二人は採用にあたって、志望者のどういうところを重視するのでしょうか?

(田中)大前提として本人が働きたいと思っているかどうかが重要です。働くと、たいへんなことはかならずありますから、そうしたことも自分で乗り越えていこうという思いになっていらっしゃるかどうか。これが人を見るうえで一番の土台になります。

 そのうえで重視していることは「自分の会社に入ってこの人は活躍してくれるかどうか?」ということです。それを見極めるために、2つのことに着目します。

 ひとつはスキルや経験を含めて、その人が活躍できる力を持っていらっしゃるかどうか。もうひとつはわれわれの職場に合う方かどうか、です。

 合う合わないはかならずあるので、われわれの職場でハッピーになってくれる確率が高い人を採用したいですね。

活躍する人の3つの特徴

(岡田)採用後の何年かを見ていると、「活躍する人」と「あともうひといきなのに」という人がいます。その差は何かと考えてみると、3つの特徴があるように思います。

この続きは1ヶ月無料のお試し購読すると
読むことができます。

関連記事

「僕には何もない」大学卒業を控えて焦る不登校経験者に専門家がかけた言葉

593号 2023/1/1

不登校校経験者が答えた親がすべきこと、してはダメなこと

523号 2020/2/1

子どもの摂食障害 背景にある苦悩への思いやりを

190号(2006.3.15)

読者コメント

コメントはまだありません。記者に感想や質問を送ってみましょう。

バックナンバー(もっと見る)

625号 2024/5/1

「つらいときは1日ずつ生きればいい」。実業家としてマネジメントやコンサルタント…

624号 2024/4/15

タレント・インフルエンサーとしてメディアやSNSを通して、多くの若者たちの悩み…

623号 2024/4/1

就活の失敗を機に、22歳から3年間ひきこもったという岡本圭太さん。ひきこもりか…