生活保護でもベーシックインカムでも失業保険でもよいのだが、労働市場から撤退する権利が保障されることは、とても重要だと思う。撤退したら死んでしまうかのように思い込まされて、多くの人が過酷な労働条件をガマンして働き続け、自分を壊してしまっている。撤退が保障されることは、労働状況の改善にもつながるだろう。撤退を怠けだと非難するのは不見識というほかない。

 同じことは不登校についても言えるだろう。学校からの撤退の保障は、学校状況の改善にもつながるはずだ。不登校を怠けだという非難に対して「怠けじゃないんです、不登校でもちゃんと学んでるんです」なんて言うよりも、誰もが撤退できる権利を訴えたほうがいい。不登校の権利というのは、そういうことのように思う。

 (大阪通信局・山下耕平)