教育改革は何の役にも立ってなかった
神奈川県大和市に住むEくん(中3)。小学校3年生から学校に行かなくなり、今日までほとんど登校していない。Eくんのお母さんの友人が「じゃがいもじゅく」のそばに住んでいたため、その友人から僕の所に連絡が入ったのだ。Eくんの両親に話を聞くと、「どうしていいかまったく分からない」と困りはてていた。以来、月1回ではあるが、大和市にあるEくんの自宅を僕が訪ねて数学の学習をしたりするなかで、いろんなことを話している。
僕は、Eくんと話を重ねるうちに不思議な気持ちになっていった。それは、Eくんに「落ち度」が感じられないということだ。Eくんはごくふつうの子。友だちとのあいだでのトラブルもまったくなく、「不登校」になった後も友だちとの付き合いは続いている。彼から出てくる言葉は「行きたいんだけど、行けない」「なんか学校がイヤだ」というものだった。さらにじっくり話を聞いていくと、彼の話のところどころに学校の先生への不満が出てくるのだ。
Eくんのお父さんは「そんな理由で学校に行けないのは、お前の問題だ」と頑固として譲らず、親子の話しあいはいつも平行線。それが6年間も続いているという。Eくんとご両親はとてもつらい気持ちを抱えていま、高校進学期を迎えている。
読者コメント