2003年9月。私が光の子どもの家に来て1年半が過ぎようとしていたとき、和輝という11歳の少年が交通事故で亡くなりました。山登りに海水浴に、楽しい思い出をたくさんつくった夏休みが終わり二学期が始まってすぐの出来事でした。夕方、いつものように学校から戻った和輝は「帰ってからやるから」と言い、宿題もやらずに自転車にまたがり友人宅へ遊びに出かけました。事故はそれからすぐのことでした。

 隣接する病院からの連絡で事故を知りすぐに駆けつけると、車にはねられて用水路まで飛ばされたという泥だらけの和輝が泣き叫んでいました。最悪の事態も考えながら駆けつけたので、その時は「よかった、元気だ」と内心ホッとしたのを覚えています。その後の診断で足を複雑骨折したことが分かり病室へ移されました。

 「せっかく学校が始まったばかりなのに、長い入院になるだろうな。もし車いすの生活になっても俺が一生押してやるからな」。


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