不登校新聞

378号 (2014.1.15)

居場所は学校だけとは 島夢美22歳

2014年03月06日 10:47 by koguma
2014年03月06日 10:47 by koguma


◎シンポ抄録「フリースクールで育って」

不登校・ひきこもりの子らが通っている学校外の居場所「フリースクール」。その場で育ってきた人、あるいは現在通っている人がシンポジウムに登壇。フリースクールフェイスティバル2013のシンポジウム「フリースクールで育って」講演抄録。島夢美さん以外のシンポジスとはこちら。

学校だけが自分の居場所とはかぎらない


 私は中学1年生の9月2日から学校に行かなくなりました。両親が共働きだったこともあり、小学1~3年生のあいだは学童クラブに通っていましたが、ガマンの毎日でした。上級生から暴言を吐かれたり、トマトでロッカーをぐちゃぐちゃにされたり、いじめがあったんです。学校に行けば学童に行かなくちゃいけないわけで、学校に行くこと自体がすごくイヤでした。それに、保育園に通っていたころから、私は周囲のペースに追いつけない子どもでした。何事もゆっくりこなす私は周囲の「当たり前」について行けなくて、そのこともずっと引け目に感じていました。
 
 私が不登校になったとき、母は「原因は住んでいるアパートにある」と言い出し、お坊さんを呼んで、お祓いをしてもらったことがあります。いま思えば、母は母なりに心配してくれてたんだろうけど、「私が求めていたもの」とはちがう。不安な気持ちを聞いてもらい、何も言わずにそばに寄り添ってほしかったんです。何度も伝えましたが、すれちがいの毎日でした。
この続きは1ヶ月無料のお試し購読すると
読むことができます。

関連記事

「親子関係は?元気になったきっかけは?」3人の経験者が語る私の不登校とその後

625号 2024/5/1

「40代で人生2度目のひきこもり」ひきこもり経験者が語るふたたび動き出すまでの出来事と気持ち

624号 2024/4/15

「30歳を目前に焦っていた」就活失敗を機に大学生でひきこもった私が再び動き出すまでに取り組んだこと

623号 2024/4/1

読者コメント

コメントはまだありません。記者に感想や質問を送ってみましょう。

バックナンバー(もっと見る)

625号 2024/5/1

「つらいときは1日ずつ生きればいい」。実業家としてマネジメントやコンサルタント…

624号 2024/4/15

タレント・インフルエンサーとしてメディアやSNSを通して、多くの若者たちの悩み…

623号 2024/4/1

就活の失敗を機に、22歳から3年間ひきこもったという岡本圭太さん。ひきこもりか…