不登校新聞

271号(2009.8.1)

たまたまの関係を誠実に 増田良枝

2014年02月19日 14:02 by 匿名
2014年02月19日 14:02 by 匿名


 今回の「世話人に聞く」は、NPO法人越谷らるご/フリースクールりんごの木代表の増田良枝さん。お子さんの不登校、親の会に関わるきっかけ、親の会を続けてきた思いなどをうかがった。

――お子さんの不登校の経緯からお願いします。
 娘が不登校をしたのは13歳のときですから、いまから19年前です。きっかけは部活でした。下の息子は小4から不登校をしました。

 当時、娘が通っていた学校は公立でしたが、部活も勉強も、なんでもがんばる中学校で、ホントに厳しかったですね。娘は吹奏楽部でしたが、行き違いなど、いろいろあって、だんだん部活に出づらくなり、同時に学校にも行かなくなりました。苦しさをわかってくれようとしない部活の顧問が、クラス担任だったということも大きかったようです。1年生の夏休み明けからは、ほとんど通っていません。そのときは私もふくめ、周囲の大人は誰も娘の気持ちを察することができずにいました。

 夏休み明けからほどなく、学校では体育祭の準備が始まりましたが、娘は、あまり練習に出ず、「参加するように」と言われた練習日にも行けず、担任からは叱責される日が続きました。

 そして、体育祭当日、娘は「かならず来るように。団体戦ができないから」と言われていましたが、学校に行きませんでした。学年主任の女性教師が、わが家に電話をしてきて、娘に「おめえ、なにやってんだ!」とホントに大きな声で怒鳴ったんです。その声が受話器から漏れ、私にまで聞こえたとき「もう、こんな学校には行かせられない」と。ただ、それも娘の気持ちに寄り添ったというよりも、私が感情的になってしまった、ということなんですけどね。

――お子さんが不登校をしてからの不安は?
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