今号は、不登校新聞社が渡辺位さんにはじめてインタビューした記事を掲載する。掲載当時は、1998年8月15日号と9月1日号だった。

――児童精神科医になった理由から教えてください。
 学生のとき、小児科に興味をもち、子どもにもかかわりたいと思いました。国府台病院(千葉県)でインターンをしたら、児童精神医療の部門があったので、そこに進みました。精神医療に進んだのは、血を見たくないという理由もありました(笑)。

 インターンを1年やって、それから1952年から1991年までの約40年間、国府台病院にいました。インターンのとき、当時の院長から「下医は病を医する。中医は人を医する。上医は世を医する」というドイツの格言をひいて、「みなさんは中医たれ」と聞かされました。

 まさにその通りだと思いましたね。下医は現象にとらわれる。病気しか見えない。上医は、世を医するというのだから政治の仕事。医者として世の中にどう関わるのか、よく考えてみると、医者は、病気ではなく人を医さなければならない、と思いましたから。

――登校拒否をどう思われていましたか?


この記事は登録読者だけが閲覧可能な内容を含みます。続きを読むにはPublishers IDによる読者登録が必要です。