のぼる朝日と、シーンとした部屋だったのを、強烈に憶えている。「わたしは、終わった」と思った。13歳の冬だった。
「終わった感」の中身には、朝起きたら身体がまったく動かなくなったことや、これからどうすればいいのか考えなくてはならないという、始まりの恐怖もあった。
小学校のときからいじめを受けていて、ほんとは中学も行きたくなかった。「行きたくない、でも行かなきゃ」をくり返して、ついに針がふり切れたなと思った。身体が動かない。力が入らない。学校に行かなきゃとか、もうそういうレベルじゃなかった。
わたしは何者なのだろう? 学校には行ってない。勉強もできない。このままだったら、ずっと部屋のなかだ。何にもなれない。そのまま、ボーッとしていると、まるで走馬灯のように、いじめられている自分の映像と、母の笑顔と、いろんな情景が頭のなかにまわった。
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