不登校新聞

267号(2009.6.1)

映画評 扉をたたく人

2014年03月06日 16:02 by 匿名
2014年03月06日 16:02 by 匿名


 2008年のアメリカ映画界に旋風を巻き起こした映画「扉をたたく人」。はじめは4館だけの上映だったが、しだいに評判が高まり、ついには280館で上映されるに至ったという。

 2008年は、バラク・オバマが大統領選挙に勝利した年で、この映画には、大統領選当時の「草の根」の息吹が感じられる(という気がする)。その意味で、歴史的な作品といえるかもしれない。

 主人公は経済学の教授だが、最新の金融工学から置き去りにされ、20年間同じ講義をくり返している、孤独な初老の男。無能な研究者なのに「いい暮らし」をしている彼は「既得権」に安住する者として、バッシングの対象になりかねない。けれど、スクリーン上で、徹底的に滑稽な存在として、ユーモラスに描かれているため、しだいに観客の共感を集めてゆく。
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