フリーターや派遣労働者など、非正規労働者による労働組合やユニオンがいま、全国各地で誕生している。今回はその一つである「フリーター全般労働組合」を取り上げる。現在の活動内容や今後の展望など、執行委員長の清水直子さんにうかがった。
「フリーター全般労働組合」(以下、フリーター全般労組)には現在、20~30代のフリーターや派遣労働者を中心に100名ほどが加入している。
「活動の柱のひとつは労働相談と団体交渉で、週2回、電話相談を行なっています。メールによる相談も多く、返信は随時行なっていますが、具体的な対処を話すためには事務所に来ていただく必要があります。加入してもらったうえで、会社に交渉を申し入れます。相談活動と合わせて重要なのが、毎年開催している『自由と生存のメーデー』などのイベントの取り組みです」と、清水直子さんは語る。
そもそも、若者世代にとって、「労働組合」という言葉にどれほどなじみがあるだろうか。厚生労働省の「労働組合基礎調査」によると、労働組合の組織率がもっとも高かったのは戦後まもなくの1949年時点で55・8%だった。その後は減少を続け、2007年には18・1%まで落ち込でいる。
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