不登校新聞

390号 (2014.7.15)

記者コラム 当事者から見た発達障害

2014年07月11日 16:07 by koguma
2014年07月11日 16:07 by koguma

綾屋紗月さん

連載「記者コラム」


 「発達障害者支援法」が施行されておよそ10年、「発達障害ブーム」とも呼ぶべき状況は今も続いています。文科省は早期発見・早期対応の働きかけに注力し、発達障害に関する書籍は山のように出版されています。しかし、これらの多くは「外側から見た発達障害論」です。当事者はどんな場面でどんな気持ちになるのか。それを知るには「内側から見た発達障害論」、つまり当事者による語りを聞くよりほかにありません。
 
 綾屋紗月さんは30歳をすぎて「アスペルガー症候群」と診断されました。現在は大学で発達障害の当事者研究を続けるかたわら、東京都新宿区にある「Alternative Space Necco」(大人の発達障害当事者のための就労支援施設)で当事者研究会を開催しています。
 
 幼少時より「人とつながれない」という感覚に悩んでいた綾屋さんは、周囲の流れをつかむのが苦手だったと言います。運動会などの年中行事も、いつまでが練習でいつからが本番なのか、よくわからない。いつも不安でイライラして、不登校をしていた時期もあるといいます。
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