不登校新聞

250号(2008.9.15)

ホームレス問題を考える

2014年07月30日 15:08 by 匿名
2014年07月30日 15:08 by 匿名


 昨今、しばしばマスメディアにおいても、「貧困」が取り上げられるようになった。しかし、「貧困」を怠けなどと、「自己責任論」でくくる世論の向きもいまだ根強い。そうした見方には不登校と似た問題点があるのではないか。そう考えたこども編集部では、自分たちの目で確認すべく、インタビューおよび炊き出し取材のため、東京・池袋に向かった。

 ホームレスと不登校は似ているところがあるのではないか――。

 学校に行くことや働くこと、そんな当たり前だと思っていたことがそうではなくなってしまう瞬間がある。しかも、自分でその道を選んだというよりもそうならざるを得なくなってしまったのではないだろうか。そう思い、池袋でホームレスへの支援活動をしている「TENOHASI」(てのはし)に取材した。「TENOHASI」では、子どもによる炊き出しの参加は受け付けていないのだが、今回は取材ということで、頭だけでなく実際に体を動かしてきた。

 池袋駅から歩いて5分もかからないところにある南池袋公園。ここは池袋の炊き出しのメッカで、炊き出しの日はそれを楽しみに新宿や上野からも集まってくるという。

 この日も朝早い時間からたくさんの人が集まり、夕方の配膳の時間になると200人を超す人が並んでいた。私たちはまず食事の準備にとりかかった。

 炊き出しのメニューはご飯にしょうゆ味の野菜がたくさん入ったスープをかけたもの。池袋の炊き出しはおいしいと評判らしいのだが、昔はご飯に虫が入っていたりしたこともあったそうだ。

働き盛りの世代も炊き出しに 

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