不登校新聞

391号 (2014.8.1)

書籍紹介 発達障害当事者研究

2014年07月31日 11:29 by kito-shin
2014年07月31日 11:29 by kito-shin

著者:綾屋 紗月、熊谷 晋一郎
出版:医学書院(TEL03-3817-5600)


 発達障害当事者研究――。何だか小難しそうな本にも感じますが、発達障害の関連書籍のなかでも非常に読みやすい1冊だと思います。 

 著者の綾屋紗月さんは「アスペルガー症候群」の当事者。本書では幼稚園から大学生まで、また出産・育児など、その時々における綾屋さんの実体験が書かれています。言うなれば、「アスペルガー症候群から見えている世界」の記録です。
 
 あのときどんな気持ちになったのか、ご両親はどう接していたのか、それは綾屋さんにとってどんな意味があったのか。一つの体験記として読んでも示唆に富むうえ、専門的な研究に基づいてそれらを意味づけていく過程は読みごたえじゅうぶんです。具体例も、「平衡感覚」「感覚過敏・鈍磨」「パニックを起こす理由」「読み書き障害」「ふつうのフリ」など数多くの具体例が載っています。
この続きは1ヶ月無料のお試し購読すると
読むことができます。

関連記事

『不登校新聞』のおすすめ

625号 2024/5/1

編集後記

625号 2024/5/1

『不登校新聞』のおすすめ

624号 2024/4/15

読者コメント

コメントはまだありません。記者に感想や質問を送ってみましょう。

バックナンバー(もっと見る)

625号 2024/5/1

「つらいときは1日ずつ生きればいい」。実業家としてマネジメントやコンサルタント…

624号 2024/4/15

タレント・インフルエンサーとしてメディアやSNSを通して、多くの若者たちの悩み…

623号 2024/4/1

就活の失敗を機に、22歳から3年間ひきこもったという岡本圭太さん。ひきこもりか…