不登校新聞

249号(2008.9.1)

論説 不登校は命の非常口 内田良子

2014年08月07日 14:51 by 匿名
2014年08月07日 14:51 by 匿名


 とうとう夏休みが終わってしまいました。例年、9月1日前後には全国各地で子どもが自ら命を断ったという、悲しい報道があります。98年に不登校新聞が創刊されたのも、2学期が始まるのがつらくて命を絶つ子どもたちの死を何とかくいとめたいという願いをこめてでした。発刊以来、10年が経ちました。子どもたちは学校を休みやすくなったでしょうか。残念なことに、学校は文科省の不登校対策の強化で、ますます休みにくくなりました。

 民間病院の心理室で登校拒否の子どもと出会ってから、30年以上たちますが、当時から今日に至るまで、学校というシステムがあわなかったり、いじめなどの人間関係で傷ついた子どもたちにあらわれる心とからだの変調は、少しも変わりありません。「学校へ行くのが子どもの義務」と誤ってすりこまれている多くの子どもたちは、学校を休みたいとは言えません。
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