不登校新聞

393号 (2014.9.1)

渡辺位さんの言葉「なるようにしかならないのです」

2014年09月01日 12:34 by kito-shin
2014年09月01日 12:34 by kito-shin


連載「渡辺位さんの言葉」


 息子の不登校が始まったのは、高校に入学して間もなくのこと。学校に行けなくなった息子は「死にたい」「何で産んだの?」「生きてる意味がない」と、どん底の苦しさを突きつけながら、親とのコミュニケーションを絶っていきました。息子が何を思い、どうしたいのか、これからどうしたらいいのか困っていたとき、わらをもすがる気持ちで、親ゼミに参加しました。
 
 そのころの私は、息子が元気になるためのノウハウをネットや本で読みまくり、上っ面の知識で息子をどうにかしようと、しゃかりきになっていました。
 
 「息子を学校に無理に行かせない」「昼夜逆転は当たり前」「親が変わらなければ子どもは変わらない」などなど、自分自身に言い聞かせて日々を送っていたのです。

"なるようにしかならないのです”

 
 文字だけで頭でっかちになった私が、こんなに一生懸命頑張っているのに、一向に変化の見られない息子に、どう接したらいいのかと行き詰っていたときに、「『どうにかしようとしても、なるようにならない』のではなく、『なるようにしかならない』のです」と、渡辺先生がおっしゃったことがあります。『なるようにしかならない』って?
 
 はじめはよくわからなかったのですが、先生の話を聞くうちに「うん……?」「あれ……?」「あぁ……」という感じで先生の言葉が私の体のなかに染みてきたのです。
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