創刊号をお届けする。夢というものは、どうせ無理なんて思わず、どうやったら実現するか考えあいながら時間とエネルギーをかけていくと実現するものだ。これは、東京シューレの子どもたちから学んだことであるが、創刊を目の当たりにして、その思いをまた強めた。

 なにしろ、子どもでも大人でもやりたい事にはチエも湧くしパワーも出る。応援者も現れる。わが子の不登校から二〇年、登校拒否を考える会から一五年、東京シューレから一三年、不登校をめぐるマイナスもプラスも肌で感じてきた中で、折りにふれてほしいな、と思っていたメディアが、とうとう誕生した。

 具体的に準備を始めたのは昨年九月だった。二学期始め、焼身自殺や鉄道自殺、体育館放火など中学生の事件が相次いだ。放火は、学校が燃えてしまえば登校しなくてすむと思った、と放火した中学生は答えていた。いじめ自殺はあいかわらず続いていた。

 学校は行かねばならぬところじゃないよ、そして不登校しても将来への道はあるよ、親に言えなかったら相談先もあるよ、と何とか伝えたかった。世間様も、もっと子どもが楽な気持ちになれるよう分かって欲しかった。

 幸いにも国会審議中のNP0法案は、各関係者の尽力のおかげで、必ず成立する状況が見えた。市民運動をしてやっていきたい私たちに今が踏み出すチャンスかなと思えた。

 それから、東京、名古屋、大阪と何回も往復し、四月一日創刊準備号にこぎつけた。その間ナイフによる少年の刺傷事件がもちあがり、金属バット殺人事件の公判も報道され、子どもたちの声にならない呻き声が背中を押した。準備号発刊後、購読申し込みや一般会員の申し込みがぞくぞく続き、それも地域も職場も多岐にわたっていてうれしい。  (奥地圭子)