不登校新聞

233号(2008.1.1)

マジシャン マギー司郎さんに聞く

2017年12月11日 12:39 by shiko
2017年12月11日 12:39 by shiko

 お正月号の特別インタビューは、マジシャンのマギー司郎さん。子ども編集部のメンバーが、マギーさんに子ども時代の思い出や「おしゃべりマジックスタイル」の誕生秘話などをお聞きした。
 
――どんな子ども時代を過ごしていましたか?
 僕は生まれつき左目が斜視でほとんど見えなかった。勉強もできなかったし、運動も全然。いつも端っこにいるような子だったんだよね~。
 
 唯一、得意だったのが知恵の輪。小学3年生のころ、こっそりお金を貯めて、知恵の輪を買ったの。知恵の輪には説明書がついてるでしょ。それを見て練習すれば、誰でもスイスイできるようになる。みんなの前で知恵の輪を解いて「司郎ちゃん、すごい」って言われる時間が、唯一自分の時間だった。あれがあったから、イヤな学校時代も乗りきれたんだと思う。
 
 ただ、家が貧しかったから、知恵の輪なんか見つかったら、親に「返してきなさい」って怒られるだろう、と思ってた。だから隠してたのに、ある日、見つかっちゃったんだよね。そしたら、不思議なもんで母親は何も言わなかったんだ。本能だけで生きてたような母だから、わかってたんじゃないかな。これは大事なもんだって。
 

ちがいが大切なんだよね~


――子ども時代は苦労されたんですね。

 子どものころだけじゃなくて、大人になってからも、僕は人とちがうところだらけだったの。そのちがいが、悪いことでも、自分にとってはプラスなことが多かった。僕は斜視だったから、初対面の人と話すのが苦手だったの。まともに初対面の人と話せるようになったのは58歳を過ぎてからかな。いま62歳だから、つい最近のこと(笑)。それもあって、長く芸能界にいるのに、友だちは3人ぐらい(笑)。でも、それでもいいんだよね。
 
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