アルバイトを始めるときのタイミングは人それぞれ。今回はアルバイトを始めたときの体験談を田子つぐみさんに執筆してもらった。

 バイトを始めたころの私は、「まさにバイトを始めるべき時」だったんだと思う。
 
 10代のころ「外の世界は怖い、気が強くて悪い奴がいっぱいだ」と思っていた。学校でいじめにあったり、教師に話を信じてもらえなかったりしたからだ。反対に家のなかは「私の理解者で私を命がけで守ってくれる世界で唯一の味方」であるお母さんがいる安全な居場所だと信じていた。
 

家も外も居場所じゃない

 
 でもあるとき、母親の言っていることが私を苦しめていると気づいた。たとえば外出するときは「母親にどういう外出か説明をして、許可が出たら父親同伴で外出していい」というルールがあった。そういうルールに違和感をおぼえた結果、「外」と「家」の2つの世界はどちらも私を苦しめる世界になった。居場所を失った私は精神的にひきこもり、楽しいとか悔しいとか苦しいという気持ちが薄れていった。そして私はなにも感じないように生きることにつとめていた。18歳のときだ。


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