連載「不登校専用アルバイトマニュアル」。今回の執筆者は、不登校から17歳で起業した経歴をもつ上野直人さん(仮名)。自身の経験から雇用者と労働者の関係について、書いてもらった。
私は今年で21歳の大学生。中学・高校は不登校だった。だけど一応仕事はしていて高校1年のときに写真業界へ入り、現在はフリーランスで働いている。じつは以前、会社の立ち上げに参加し、少しだけ経営者の側に立ったことがある。その時に感じたことを踏まえて、雇用者と労働者の関係性について書いてみたい。
よく聞く風潮に、「人に使われたら負けだ」というのがある。「世の中には使う側と使われる側の2種類しかいない。使う側になるには起業するしかないんだ」というような声だ。その意見も一理あるとは思うけれど、個人的にはちがうと思う。このような発想になるのは、雇用者と従業員の立場に大きな格差があると考えているからだろう。しかし、実際にそこまで力の差があるのだろうか。
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