不登校新聞

333号(2012.3.1)

声「玄有さんを取材して」

2013年07月30日 15:43 by kito-shin
2013年07月30日 15:43 by kito-shin


 震災前の1月、それまで仏教の勉強を細々としていた私は「諸行無常を和語で言うと『なりゆきを生きる』」という玄侑宗久さん言葉に、まるで大河のなかで全身を包まれるような気持ちになりました。夢中で玄侑さんの本を求めました。人は幸せになっていい、幸せは人それぞれいろいろあっていいし、よし悪しではなくそのままでいい。そしてキレイでないものも愛おしい。読むほどにそう言われる気がして、迷いながらも決然と生きる主体性こそ自由なのだといま感じています。

 実家は雑貨屋商店で私が小学校のときに創立100周年を迎えました。中学1年の夏、父から「自分は自分であって自分ではないと思いなさい」と言われました。兄弟姉妹のいない私には跡継ぎ以外の道はないぞという意味です。

 高校生のころには「自分の子どもに同じ言葉は絶対言わないし言わせない」と思っていました。

 

この続きは1ヶ月無料のお試し購読すると
読むことができます。

関連記事

「あなたは誰より大切だよ」不登校を経験した4児の母が、あのころ一番欲しかった言葉【全文公開】

624号 2024/4/15

「僕、先週死んじゃおうかと思ったんだよね」小5で不登校した息子の告白に母親が後悔した対応

623号 2024/4/1

「原因を取り除けば再登校すると思っていた」不登校した娘の対応で母がしてしまった失敗から得られた気づき【全文公開】

623号 2024/4/1

読者コメント

コメントはまだありません。記者に感想や質問を送ってみましょう。

バックナンバー(もっと見る)

624号 2024/4/15

タレント・インフルエンサーとしてメディアやSNSを通して、多くの若者たちの悩み…

623号 2024/4/1

就活の失敗を機に、22歳から3年間ひきこもったという岡本圭太さん。ひきこもりか…

622号 2024/3/15

「中学校は私にとって戦場でした」と語るのは、作家・森絵都さん。10代に向けた小…