2015年5月27日、フリースクール等議員連盟は、学校外の義務教育を法的に位置づける「多様な教育機会確保法(仮称)案」座長試案を発表。議員連盟は今国会中の成立を目指している。法案が成立すれば、家庭学習(ホームエデュケーション)やフリースクールなどでの学習が義務教育としてみなされる(右図参照)。この法案について、ツイッターやフェイスブックなどで本紙にもさまざまな声が寄せられた。一部を紹介する。
●期待したい点は?
◎フリースクールは親も運営する側も経済的にたいへんなので、もっと安定運営できれば、地方の町にもできるようになると思うのです。
◎早くて再来年施行……、遅いよ……。ホームエデュケーションに関しても進展がありそうだ。
◎フリースクールに通っていても「認めてもらわなくてもいい」「縛られたくない」って人がいるのも、Twitterを見ていてわかった。でも認めてほしいと願う人もいるんだよね。私がというより娘自身が「がんばって通ってるのに欠席扱い」であることに落胆してる。
◎すばらしいです。フリースクール諸先輩方のこれまでのご努力に敬意を表します。
◎わが家はホームスクールで数年やってきました。そもそも、日本国憲法のなかでも、教育基本法のなかでも、生涯学習振興法や社会教育法を見ても、すでに多様な学びは保障されているものとの認識だからこその実践でした。制度が、まだ整っていないというだけのこと。認識や理解が社会に浸透していないだけのことだと。法案ができることは、子どもの心の理解の一歩として、前進であると思いたい。
●法案への懸念は?
◎学校外の学習を認めることで、かえって「学校から離れられなくなる」という事態は起きると思います。「学校以外の選択肢が増えた」ではなく「どこへも学校が入ってくる=全部学校になった」になるおそれは充分ある。
◎今すでに不登校でも卒業証書がもらえる状況がある。それをもっと拡げて、学校に行ってないことが高校受験になにも影響しないと決めればいいと思う。学習計画通りに学んだら……なんていう法律はまずい。ハードル上げちゃだめだ。
◎学校外の教育、すごくいいことのように思うけど……。でも、義務教育だからこそ、最低限の学習内容があるわけで、それを確実に学習しきれる計画をはたして親が立てられるの?
◎多様な教育機会確保法案の動きについて、ブログに記事を書きました。「なるにわ」 http://foro.blog.shinobi.jp/Entry/281/
◎結局、学校が管理する……。
●塾の参入?
◎「塾産業の参入が心配」と言われているがすでにサポート校が中学生向けにフリースクールをやってるところもある。相談を受けたこともあるし。もしかするとその動きが加速するかもしれない。しかし、採算とれるかは微妙。
◎政権が日ごろから主張する「国益」と多様な学びの意義とが合致するのか、というのはとても大きな疑問。と言いつつ、一部の人が語る「塾産業を太らせるため」ほどの施策にはならんのでは、というのが今のところの感触。
◎フリースクールと塾の競合というよりも、義務教育そのものの民営化という問題があるように思います。
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