5月27日「多様な教育機会確保法(仮称)案」(メモ参照)が出されたことを機に、各方面で関連集会が開かれるなど注目を集めている。
 
 6月10日、「新しい学校の会」がシンポジウム「教育の多様性」を開催。同会は2002年の構造改革特区創設以後、株式会社立で創設された学校などが集まって創設された団体。基調講演を務めた戸田忠雄氏(政策研究大学)は「教育バウチャー制度の導入を大本として考えるべき、そうでなければブレてしまう」と法案におけるバウチャー制度の導入の必要性を強調した。竹内延彦氏(長野県職員)は元フリースクールスタッフ。「財政支援が努力規定に留まると実効性に疑問がつく」と発言。

 その例として、いじめ防止対策推進法の財政支援が「努力規定」だったため、長野県ではほとんど予算がつかずに苦労したケースを挙げた。その対策として、地方権限の強化、または財政支援について踏み込んだ規定になることなどを求めた。また、フリースクール等検討会議委員の一人・武藤啓司氏も登壇。「今後は民間団体と行政が協働しあうなど努力が一層必要になる」と話した。
 

懸念の声 緊急アピールも

 
 6月11日(木)「フリースクール・フォロ」(大阪市中央区)の呼びかけで開かれた緊急集会には、不登校の親の会、フリースクール、居場所、不登校経験者、保護者、教員、研究者など28名が参加。
 
 賛否さまざまに踏み込んだ話し合いが行なわれ、懸念や危惧の声も大きいことから、その部分についてのアピールが表明された(集会参加者の有志が採択)。
 
 アピールは「年齢、国籍を問わず、教育機会を多様に確保する」という法案の趣旨に異論はないとしたが、具体的な懸念として、①義務教育民営化への懸念、②保護者と子どものニーズが一致しない場合への懸念、③成果主義の浸透によって、かえって居場所が奪われてしまうことへの懸念、などを挙げ、拙速を避け、十分な議論を尽くすことを求めている。集会にはさまざまな声が寄せられており「なるにわ ぶろぐ」にて閲覧可能。(石井志昂)