今回は福岡県に住む19歳の不登校当事者(フリースクール「コスモスの会」所属)に執筆いただいた。
いまの私があるのは、もしかしたら不登校のおかげなのかもしれません。
いまでこそ、そう思えるようになりましたが、私にとって不登校というのは、暗く長いトンネルのようでした。
そのきっかけは9年前、小学4年生になったばかりの私と、新担任であるひとりの先生との出会いから始まります。
典型的な熱血先生だったその人は若いということもあって、みんなの「お兄さん」的存在としてあっというまにクラスをまとめ上げていきました。
当初、私はクラスの中心人物として、その先生を強く慕うグループの一員でした。授業が終わるとすぐに教卓前に集まって話をしたり、昼休みにはかならず先生と外に出て遊んだりするなど、何をするにも先生といっしょでした。端から見れば、先生と児童のとても仲のよい、すばらしいクラスに映っていたと思います。
思えばあのとき、「この先生についていかなければ、このクラスのなかで生き残れない」と、子どもながらに考えていたのかもしれない。
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