学校基本調査のたびに、大学、大学院、短大、専門学校などの高等教育機関への進学率は上昇していった。それに伴い、高校進学率もギリギリまであがっていた。日本社会の高学歴化はずっと進んでいたのである。中卒ではアルバイトを見つけるのも難しくなったという話もしばしば聞くようになった。そして、中学まで不登校であっても「高校は行きたい」という子どもが増えていた。そこが「東京シューレ」創設期のころの80年代とちがってきていた。
 
 80年代のころ、フリースクールの子どもたちは、高校に行く子もいたが、かなり多くは高校に行かないでやっていこうとしていた。「学校は合わない」「好きじゃない」「どこまで学校に行かずにやれるか試してみたい」などの理由からで、実際、中卒でやっていく道もまだまだあった。しかし、20年も経つと、社会自体が変わり、高卒であることがごく当然となり、実際、高認や通信制も含めて、高卒資格を取らないと、進学は資格上できないばかりか、就労も厳しく、また就労したとしても、非正規雇用であったり、低い待遇が多かった。進路を考える際、不登校したとしても高校ぐらい出たいと子どもが思い、親も高校ぐらい出しておいてやりたいと考える世情となっていた。


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