不登校新聞

209号 2007/1/1

第9回 昔とは違うホームレス襲撃事件

2015年11月19日 12:34 by kito-shin
2015年11月19日 12:34 by kito-shin


親の気持ち子の思い

 愛知県岡崎市で2006年11月20日朝、ホームレスの女性が内臓破裂などで殺される事件があった。周辺ではホームレスが襲われる事件が続いていたが、とうとう死者が出てしまった。そして2006年12月19日、1カ月後に、14歳の少年が告白したと報道された。襲撃は数人で行なわれ、主犯格とされる28歳の男は逃げているとも報道された。
 
 少年たちによるホームレスの襲撃は、東京でも千葉でも続いていて、新聞記事の扱いも小さいし、テレビではほとんどニュースとして扱われないことさえある。今から23年前、1983年に横浜市で少年たちが集団でホームレスを襲った事件が明るみに出たときは、少なくとも新聞の扱いは1面トップ、テレビニュースもトップでとりあげた。
 
 逮捕された少年たちのことば、「人を殺すことはおもしろかった」「おれたちは地下街を掃除してやっただけ」「奴らはくさい。くさいことは許せない」などは大きく報道された。それはそのまま、そういうことを口にする少年たちの出現に対して、社会が受けた衝撃の大きさを示していた。その後の、数日間は、ニュースはこの「横浜浮浪者襲撃事件」一色であった。
 
 1983年の横浜の事件と今回の岡崎の事件とのあいだには、ある変化が見える。
この続きは1ヶ月無料のお試し購読すると
読むことができます。

関連記事

『不登校新聞』のおすすめ

625号 2024/5/1

編集後記

625号 2024/5/1

『不登校新聞』のおすすめ

624号 2024/4/15

読者コメント

コメントはまだありません。記者に感想や質問を送ってみましょう。

バックナンバー(もっと見る)

625号 2024/5/1

「つらいときは1日ずつ生きればいい」。実業家としてマネジメントやコンサルタント…

624号 2024/4/15

タレント・インフルエンサーとしてメディアやSNSを通して、多くの若者たちの悩み…

623号 2024/4/1

就活の失敗を機に、22歳から3年間ひきこもったという岡本圭太さん。ひきこもりか…