不登校新聞

209号 2007/1/1

弱さを受け入れる社会へ 教育改革への提言

2015年11月20日 17:23 by kito-shin

インタビューに答えて頂いた西野博之さん(NPO法人フリースペースたまりば理事長)

――現在の教育状況をどう見られていますか?
 教育を語るとき、いつのまにか学校教育だけになりつつあることに危機感を持っています。学校が誕生したのは、1868年の明治政府誕生後まもなくです。わずか140年程度で学校がすべての教育の場となってしまいました。でも、それまでの長い時代にも子どもは学び、育ってきました。「命を繋げる」「いまの命を自分なりに生ききる」ことを応援することが教育で、とても大事なことです。そこに立ち戻るべきではないでしょうか。
 
 産まれた瞬間に「バカだ」「ダメだ」と思う子どもはいません。しかし、子どもや若者に話を聞くと「俺はバカだ」「産まれなきゃよかった」と自尊感情が低い人が増えているという実感があります。
 
 2003年には93人の小中学生が自死しました(警察庁発表)。「事故死」として扱われた自死も相当数あるでしょう。「生きていてもしかたがない」と思うだけでなく、実際に子どもが死んでいく社会です。2005年、「自死」が10代の死因のトップになりました。子どもにもっとも近い死は、病気でも、事故でも、飢えでも、戦争でもなく「自死」という状況です。
 
 「子どもは宝」という文化がどこかで断たれ、「産まれただけじゃダメ」という考え方が拡がっています。教育が「国家・社会のために役立つ個人づくり」に変わってしまったことと無関係ではありません。これは大きなまちがい。もう一度、子どもの最善の利益を軸に考え直すべきです。
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