「いじめは犯罪、知っていて傍観しているのも共犯だ」と言ったら、不登校の14歳の息子に「お母さんは何もわかっていない」と一喝された。「いじめは全員参加なんだよ。いじめるか、いじめられるか。そのどちらにもなりたくなくて、ぼくはどれだけがんばってきたか。見ているだけでいることが、どれだけ大変なことか。ぜんぜんわかっていない」。
正義をふりかざすオトナの「正論」では、救われない子どもたちの「現実」がある。なぜ、いじめを止められないのか。そこにどんな恐怖や葛藤、苦悩があるのか。
そんな中、本書を読んだ。第1回野生時代青春文学大賞受賞。作者は17歳の現役高校生。
読者コメント