意見が言い合える環境


 フリースクールでのボランティア経験で感じ得たものとは何か。今回は「友だち関係」を学んでいる高橋航さんに、ボランティアを始めるきっかけや、子どもと活動を共にする中で感じたことなど、執筆してもらった。

 私が小学6年生のとき、地元の中学で、男子生徒が自殺した。クラスでのいじめが原因とのことであった。当時、その学校に新中学生の一員として入学することに大きな期待を抱いていた私にとって、まさにショッキングな出来事であった。「友だちとはいったい何なのであろうか」。遠い話だと思っていた「自殺」が、いつのまにか身近なものになるのと同時に、地獄の中学生活がスタートした。
 
 学校では、日常的な誹謗中傷はもちろんのこと、少しでも周囲とちがった行動を取ってしまえば、即いやがらせの対象となる。友だち内では、他者への嫌味や陰口、いやがらせなど、つねに「敵」を創造することなしに、友だちといっしょにいることができなかった。ある社会学者が、現代の青少年関係を、「友だち地獄」と表現していたが、なるほど、納得せざるを得ない現実が存在していた。そのような経験は、結果として「友だち関係」を学問として学ぶ私を生み出し、そして、登校拒否問題に真正面から取り組んでいる「東京シューレ」でのボランティアに参加する背景ともなった。「今を生きる子どもたちの実態を肌で感じてみたい」。そのような思いがボランティア参加にはあった。

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