不登校新聞

205号 2006.11.1

論説 見つめるべき課題 明橋大二

2015年12月21日 12:31 by nakajima_


 06年9月26日、安倍晋三氏が新首相に指名され、安倍内閣がスタートした。安倍氏は、かねてから教育改革、教育基本法改正に熱意を燃やしており、その動向は、われわれとしても厳しく注視していく必要があるだろう。

 安倍氏は、著書「美しい国へ」のなかで、教育の再生についての青写真を述べている。そこで、現在の教育の課題として挙げていることは、「学力低下」と「モラル低下」であり、その根拠として、日本青少年研究所のデータが示されている。いわく「現在、大事にしていること」の答えとして、米・中・韓国の高校生の7割が「成績がよくなること」と答えているのに対して、日本は3割程度しかなく、日本の高校生が「いま勉強するのは自分の将来をよくするためだ」とあまり思っていない、だから学力低下が引き起こる、と。「若いときは将来のことを思い悩むより、そのときを大いに楽しむべきだ」と考えている高校生が、アメリカの39・7%に対し、日本は50・7%もあり(同研究所)、日本の若者が未来を信じず、その結果、社会は活力を失い、秩序が崩壊していく、と。

 そしてその処方箋として、家族の再生が述べられているが、古き良き家族が描かれるだけで、現実味に乏しく、イメージ先行の印象を免れない。
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