不登校新聞

202号 2006.9.15

第2回 友達がいなければダメ?

2015年12月22日 12:54 by nakajima_
 

連載「親の気持ち子の思い」 

 
 私には今年29歳になった一人息子がいる。小、中、高、大と、とことん勉強嫌いで親を悩ませ、バイクが好きで親を不安がらせた。しかし、理学療法士になりたいといって、25歳から急に勉強をはじめた。いま、専門学校の4年生。30近くなって、まだ学生の身だ。

 この息子が中学校1年生のときに大変な反抗期で、朝から母親である私をにらみつけ、あいさつはおろか、1日中ほとんど口を聞かなかった。何を言っても何を聞いても返ってくる言葉は「別にー」「だってー」「うっせえなー」だけ。

 そんな彼がある日、青い顔をして、目をひきつらせ、私のほうにまっすぐ歩いてきた。バスケットボールをやっていて、身長はすでに私を越していた彼に、私は「殴られる」と直感した。まったく子どもを信用していないのである。今日は夫もいないし、あんな大きな図体で殴られたらたまらないと思った私は、息子が近づいてきたとき、ちょっと横に逃げた。息子は殴らなかった。そして、私の横をすり抜けるとき、一言、低い声で言った。

「友だち、できねぇー」
この続きは1ヶ月無料のお試し購読すると
読むことができます。

関連記事

第18回 寝屋川教師刺殺事件【下】

232号(2007.12.15)

最終回 家庭内暴力とは何か【下】

232号(2007.12.15)

第232回 不登校と医療

232号(2007.12.15)

読者コメント

コメントはまだありません。記者に感想や質問を送ってみましょう。

バックナンバー(もっと見る)

527号 2020/4/1

「自分の悩みを本気で打ち明けてみたい人は誰ですか」。そう聞いてみたところ不...

526号 2020/3/15

中学と高校、2度の不登校で苦しんだ不登校経験者にインタビュー。自身が「どん...

525号 2020/3/1

受験生の息子が突然の不登校。今ならばわかる「親にできること」を母親が講演。