娘が小学校3年生で学校へ行かなくなってから20年が経つ。それ以来「親の会」など不登校「問題」に関わり続けてきた。娘が「学校へ行かなくなる」ことは、私のなかにあった学校の存在の大きさと、家族、とくに夫婦の「常識的」な関係のおかしさに気付くことだった。私は大混乱していた。しかし、いち早く、夫が「学校なんて行かなくてもいいんじゃないか?」と言った。「本音だろうか?」と私は思ったものの、それからは「学校へ行かなくてもいいよ」と娘に言い続けた。だが、顔が引きつっていたときもあったにちがいない。そのころも私のまわりには素敵な友人が何人かいて、いつも話を聞いてくれた。「励ましの言葉」はなく、ただ聞いてくれた。ありがたかった。また、娘をそのままの姿で受け入れて一緒に楽しんでくれたり、「おもしろい視点で絵を描くわね」と私が気付かなかったものを示してくれた(これがフォトグラファーを目指している、いまにつながっています)。
624号 2024/4/15
タレント・インフルエンサーとしてメディアやSNSを通して、多くの若者たちの悩み…
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