文部科学省10年度学校基本調査 東北3県のぞく暫定値
8月5日、文科省が「学校基本調査」「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」を発表した。震災の影響で岩手、宮城、福島と東北3県の調査データは含まれていないものの、全体では、いじめ、高校生不登校が増加。小学生~高校生の自殺者は147人で前年より減少したが「いじめを受けていた」とされる自殺は4件あった。確定値は来年2月に公表される予定。
小中学生の不登校 11万4971人(暫定値)
文科省によると10年度の小中学生不登校は11万4971人。09年度調査の不登校数から東北3県の不登校数をのぞいて比較すると2343人減。内訳は、小学生の不登校が2万1675人(※09年度比135人増)、中学生が9万3123人(2478人減)。
今回の調査は高校無償化がスタートした年のデータでもある。高校生の不登校は5万3084人(2001人増)。調査以来初の増加に転じた。一方、中退者は5万3245人(1347人減)。中退者は08年度6611人減、09年度9296人減だったため、減少幅は、やや緩やかになった。
長期欠席者全体では、小中学生が17万526人、高校生が8万3881人。
一方、いじめは7万5295件(4924件増)。内訳は、小学校3万5988件(2476件増)、中学校3万2348件(1139増)、高校6617件(1208件増)、特別支援学校342件(101件増)。各学校種で増加が見られた。
また、中学校から大学・専門学校までの卒業生のうち、進学も就職もしていない「ニート層」と呼ばれる人は17万4617人。暫定値ではあるが3年連続で増加する見込みとなった。
なお、現役の大学・短大進学率は54・5%。浪人生や社会人の大学進学、専門学校への進学なども含めた高等教育機関進学率は79・7%。大学進学率は5年連続、高等教育機関進学率は4年連続、過去最多を更新した。
※( )内の数値は昨年度調査から東北3県の数をのぞいて比較した数値
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